映画『言の葉の庭』の評価とネタバレ感想|聖地巡礼&ユキノのその後について解説

映画『言の葉の庭』の評価とネタバレ感想|聖地巡礼&ユキノのその後について解説邦画

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今圧倒的に最高のアニメ映画を作っている新海誠。その新海作品の中で、私が1番好きなのがこの『言の葉の庭』です。

実は、この記事を書いている時はもう4周目でした。今回は聖地巡礼もしてきたので、存分にエモい気持ちでご覧ください。

あい“よりも昔、”孤悲こい“のものがたり。

『言の葉の庭』の予告編はこちら↓

映画『言の葉の庭』予告編映像

映画『言の葉の庭』の基礎情報

映画『言の葉の庭』のポスター

制作年2013年
上映時間46分
監督新海誠

『君の名は。』が出るまでは、『秒速5センチメートル』と『言の葉の庭』が新海誠の代表作だと思っていましたね。

個人的な『言の葉の庭』の評価

今年もたくさん映画を観ている僕の素直な評価です。

総合評価
ストーリー
映像
音楽
キャスト
眠くなかったか

この評価はまだ映画を見ていない人に向けた物なので、ネタバレ付きの感想を読みたい方はこちらからどうぞ↓
『言の葉の庭』の感想

ストーリーは完璧ってくらいに洗練されています。靴職人を目指している高校生タカオ、そして高校で古文の教師をしているユキノの恋の物語。

映像は、新海作品を1つでも見たことある人ならわかると思いますが、世界が絶賛するほどの綺麗さです。まるで生まれたての赤ちゃんの肌くらいに綺麗だと思ってください。

『言の葉の庭』という作品はの描写が多く、さらに使っている言葉まで綺麗なのが特徴的です。

音楽は、何と言っても秦基博の『rain』が最高です。動画を載せておきます。これはGoose houseさんのカバーです。

Rain/秦基博(Cover)

『言の葉の庭』のあらすじ

靴職人を目指している高校生のタカオは、雨の日の午前中だけ学校をサボって緑の多い庭園で靴のデザインを描いていた。そんな学校生活を送っていたある日、庭園で昼間からチョコを片手にビールを飲んでいるユキノに出会う。タカオの学校で古典の先生をしていたユキノだが、生徒からのいじめで学校を辞め四国の実家に帰ることを決めていた。庭園での出会いからユキノを好きになったタカオは、ユキノの靴を作ることにするのだった…。

ここから先はネタバレを含みますので、まだ映画を見ていない方は注意してください。

『言の葉の庭』の感想←ネタバレはここから

『言の葉の庭』の感想←ネタバレはここから

一言で言うと、最高の映画です。

つい感情移入してしまう作品

恋愛系の映画って、全く感情移入できない作品とかも多いのですが、『言の葉の庭』はつい感情移入してしまいます。

別に先生に恋したこともないし、それどころか年上の人と恋愛したこともないのですが、この映画だけはつい惹きこまれてしまいました

気がついたら惹きこまれた感じなので、これは僕以外もそうだと思うのです。僕だけではないと思うのです。

映像がとにかく素晴らしい

新海作品全てに言えることですが、映像のクオリティが物凄く高いのが特徴です。

アニメ映画といえばジブリと言われていた日本社会ですが、ジブリ作品と比べても映像の綺麗さで言うと新海作品も負けていません。素晴らしいレベルです。

特に上手なのが、光の表現。新海作品は、特にこの『言の葉の庭』という作品は光を明るくしている描写が非常にたくさんあります。

虹だけではなく、太陽や水たまりに反射している光もとても綺麗に写しています。脱帽です。

主題歌「rain」のタイミングが大好き

僕が『言の葉の庭』を好きな理由第1位、それが音楽を出してくるタイミングです。

特に、秦基博の主題歌『rain』が流れるラストのシーンは、鳥肌が立つほど好きなシーンです。

僕は自分が本当に素晴らしいと思うシーンを観ると本当に鳥肌が立つ人間なのですが、4周目でもちゃんと鳥肌が立ちます。

これは、おそらく新海さんの音楽に対するこだわりが如実に現れているのではないかと思っています。というのも、そもそも映画とは映像・音楽とに別れて作成し、それを監督がなんとなくで合わせるものです。どちらかというと、音楽は二の次で映像を第一に考えている人もいます。

しかし、新海作品は音楽と映像のマッチを何より大事にしているため、音楽のタイミングが完璧なのです。

そこに、この映画の素晴らしさが現れていると感じています。

新海作品の音楽のタイミングは、まじで大好き!

聖地の新宿御苑に実際に行ってきました

なんと、『言の葉の庭』の聖地である新宿御苑に行ってきました!

『言の葉の庭』の聖地 新宿御苑

この写真の場所が、タカオとユキノが出会い、そして一緒にお弁当を食べて、靴の採寸をして、恋をした場所です。写真はもちろん僕が撮ったものです。

僕もせっかくなので彼女と一緒に新宿御苑に行ったのですが、なにせ初めて御苑に行ったもので、思ったより広いことにびっくりしました。

まさか新宿という都会のど真ん中に、こんな安らぎの地があるなんて思ってもなかったので驚きです。新宿御苑はまるで、レベルが分けられた数学のクラスの中にいる明らかにお前別のレベルだろっていう生徒くらい異質な気がします。

やっぱり『言の葉の庭』を見た人には人気

僕も彼女と一緒に聖地巡礼をしたのですが、同じように『言の葉の庭』を見たであろう他のカップルも来ていました。

作品自体は恋が実るシーンというのはないのですが、やはりグッと来た人は聖地巡礼をするのでしょう。作品を見せて、そのあと人を動かしてしまう新海作品の素晴らしさが伝わると思います。

あのエモい作品だからこそ、実際にその場所に行って楽しみたいと思うんですよね。だって最高ですもの。

今はないユキノの靴

映画『言の葉の庭』の聖地といえば新宿御苑で、新海ファンの中には御苑の年パスを取得している人もいました。

しかし、実は映画が公開している時、新宿のバルト9でタカオが作ったユキノの靴を観ることができました。

ユキノの靴

手作り感のある靴で、とても綺麗な形で美しいラインをしています。こんな靴を貰ってしまったらもうタカオがかっこよく見えますね。

美しいユキノの靴、もう今では実物を見ることができないのがとても残念です。もっと早く映画を知りたかった…。

ユキノのその後について徹底解説

ユキノのその後について徹底解説

学校を思い切って辞め、四国の実家に帰ったユキノですが、実はその後、映画『君の名は。』でユキノに似ているユキちゃん先生が出てきます。

あれは果たしてユキノなのか、徹底解説します。

結論から言うと、ユキノであるはずはないのですが、あれは確かにユキノでした

原作小説から紐解く

まず『言の葉の庭』の原作小説を読むと、以下の情報がわかります。

  • 2013年の物語
  • 四国の実家に戻った後2年間臨時職員をしている
  • その後小さな島で古典教師になった

次に、『君の名は。』の原作小説を読むと2013年の物語だということがわかるため、原作小説だけで判断すると『君の名は。』で出てきたユキちゃん先生は、ユキノではありません

まだまだ行きますよ〜!

エンドロールから紐解く

実は、『君の名は。』のエンドロールに「ユキちゃん先生 花澤香菜」と言う名前があります。

そして、この声優はユキノと同じ声優です。

つまり、ユキちゃん先生はほぼ確実にユキノと言うことになります。

原作小説を比べてしまうとユキノでないことは確実なのですが、エンドロールを観るとユキノです。実はこれには理由がありました。

結論、新海誠監督からのプレゼントだった

結論から言うと、『君の名は。』で出演していたユキちゃん先生はユキノです。

原作小説とのズレがあったにも関わらず、ユキノを出演させた理由は主に2つ。これはテレビで解説した内容です。

  1. 新海誠監督が声優の花澤香菜さんが好きだったから
  2. 新海ファンへのプレゼント

つまり、ユキちゃん先生は紛れもないユキノなのです。原作とのズレがあったとしても、確実にユキノです。

実はタカオも出演している

ユキノが『君の名は。』に出演していることはかなり有名な話なのですが、実は靴職人を目指していたタカオも出演しています。

この騒動、新海監督の1つのツイートから始まりました。


このツイートを見た新海ファンは必死でタカオの姿を探したと思いますが、答えあわせをすると気づかなかったことに納得です。

いや難しいて〜!
でも最高!!!

って絶対思ったと思います。僕が思いました。

ユキノのことはかなり前から言われていた話なのですが、まさかタカオまで出演していたってことが2018年に発覚したので、もう新海監督はすごいやり手だと思います。

僕だったら、こんなファンが喜びそうな秘密を最後まで取っておくことはできません。すぐにバラしたくなってしまうでしょう。

楽しませるのが上手です。

『言の葉の庭』でグッときたセリフ

『言の葉の庭』でグッときたセリフ

僕がこの映画を見ていて思ったのが、とても綺麗で洗練されたセリフが多いということです。僕が見ていてグッときたセリフをまとめておきます。

短歌の意味

古典教師をしていたユキノが読んだ短歌。そしてその短歌を調べ、返し歌を読んだタカオ。2つの短歌とその意味の解説です。

鳴る神の 少し響みて さし曇り 雨も降らんか 君を留めむ

映画の冒頭シーン、出会ったばかりのタカオに対してユキノが読んだこの短歌の意味を直訳すると、「雷が鳴り、雲がこちらに広がってきて雨が降ってくれれば、あなたはここに留まってくれるのに」となります。

少しわかりやすく言い直すと、「雨が降って雷が降ってくれれば、もう少しあなたと一緒にいることができるのに。」という意味です。

つまり、あなたと一緒にいたいということを表しています。

続いて、タカオの返し歌です。

鳴る神の 少し響みて 降らずとも 吾は留らむ 妹し留めば

訳すと「雷が鳴らず、雨が降らなくても、あなたが一緒に居たいなら私はあなたの隣にいます」という歌です。

最初の短歌が素直な気持ちを天気のせいにしようとしているのに対し、返し歌では率直に気持ちを伝えています。

雨が降らなければ会えない2人にピッタリの、切なくて美しい恋の歌ですね。

「場所」というワード

『言の葉の庭』では、「場所」というワードが使われたセリフがいくつか出てきます。

靴を作ることだけが、俺を違う「場所」に連れて行ってくれるはずだということ。

これはタカオの回想シーンで、ユキノを思いつつ自分の靴づくりについて考えているところです。

もちろん「場所」というワードはユキノにもあります。

27歳の私は、15歳の頃の私より、少しも賢くない。私ばっかり、ずっと、同じ「場所」にいる。

これはユキノが晴れの日の庭園で、1人ビールを飲んでいるシーンでのセリフです。

これらのセリフからわかることはとても単純で、タカオもユキノも今という場所から現実逃避したいということです。

2人が現実逃避したいものをまとめてみました。

逃避したい現実
タカオユキノ
学校
兄弟元彼
否定される夢病気の自分
晴れの日

これが2人が逃避したい今という「場所」。だからこそ、このワードが映画の中で多用されています。

とても美しい話ですね。

映画『言の葉の庭』のまとめ

良作すぎて4周もしてしまったこの『言の葉の庭』という映画ですが、雨が降るエモい日に見たくなってしまう映画です。

映像の綺麗さ・音楽との共鳴性・言葉選び、どれを取っても一流の素晴らしい作品だと思います。

完成度MAXの最高の映画です!